田舎暮らしも悪くない!自治体が引越しを支援してくれる?

田舎暮らしも悪くない!自治体が引越しを支援してくれる?

田舎で仕事をしながらのスローライフも悪くないと、
格安の古民家を買って、自分の趣味であるDIYを楽しみながら、
理想の家づくりを計画する人もいるようです。

そんな人たちのために、
過疎に悩む自治体ではあれやこれやの工夫を凝らし、
少しでも人口を増やそうと計画しています。

引越し料金を一部負担してくれたり、
住宅取得の補助金を出してくれたり、
かなり手厚く支援する自治体も。

ちょっと興味が湧いてきませんか?

自分で働き方やライフスタイルを選ぶ時代

個人でインターネットを使って仕事をしているSOHO、
いわゆる個人事業主と呼ばれるフリーランスは、
特定の職場を持たず、自宅や喫茶店、
共同で利用できるコワーキングスペースの一角で仕事ができます。

収入は人により様々で、
一定額の利益を上げ続けて会社員時代以上の収入を得ている人もいます。

都会の通勤電車のラッシュが苦であったり、
都会の人間関係に疲れたり、
休みも自由に取れない勤務先に嫌気がさしたり、
独立を目指す理由は人それぞれです。

インターネットとパソコンさえあればどこにいても仕事ができるのですから、
それが家賃の高い首都圏である必要は無いはずです。

家賃や物価の低い土地で生活すれば、
さらに豊かな暮らしができます。

趣味のサーフィンを毎日やりたいからと、
目の前が海の賃貸物件を見つけ、移住した人がいます。

家庭菜園の趣味が高じてもっと本格的に農業を目指し、
安心の手づくり野菜をネット販売して全国に届けたいと、
広大な土地に移住した人もいます。

のびのびと子どもを育てるには田舎が一番と、
家族で移住をした人もいます。

インターネット環境の確認は必須

IT系のノマドワーカーはSOHOを目指すなら、
インターネットなどの情報通信網は必要不可欠です。

何はともあれ、インターネット環境とパソコンが使えることは絶対条件です。
知りたい地域の役場で聞けば教えてくれます。

使いたい通信事業者のホームページで、
可能エリアを確かめることもできます。

NTTの公式ホームページで、フレッツADSLの新規申し込みは、
2016年6月30日で終了という発表がありましたが、
光回線が使えない地域では、
まだ新規申し込みを受け付けているので望みはあります。

ただし、基地局から離れるほど伝送速度は遅くなってしまいます。

インターネットを使って何をやりたいか

動画をYouTubeにアップロードして収入を得るユーチューバーなら、
重たいサイズのデータを送受信するための高速回線が必須になるでしょう。

オンラインゲームを楽しみたいなら、
光回線などの安定した高速回線が必要になりますね。

インターネットを使って何をやりたいか考えた上で、
インターネット環境の確認をしましょう。

過疎に悩む自治体の移住促進

首都圏から遠く離れた自治体では、
就職や進学、結婚などで転出する人が多く、
地域の過疎化とますますの高齢化に悩んでいます。

そのため、積極的に町おこしや村おこしの事業の一環として、
移住者に向けた支援や助成を、
自治体のホームページなどで全国に呼びかけています。

引越し代補助

移住するのに必要な引越し料金も、
距離が遠く荷物が多いと何十万円とかかってしまいます。

引越し代補助は、その引越し代の一部を負担してくれる制度です。

自治体により上限金額は異なりますが、北海道の新冠町では、
道外から住宅を取得して転居する際の引越し費用を30万円まで助成してくれます。

埼玉県深谷市では、市内に住んでいる親元の近くに引越しをする、
小学生以下の子どものいる世帯に市外からの転入は10万円、
市内でも5万円を助成しています。

これ以外にも、子どものいる世帯や、
若年の夫婦世帯が住宅を購入して定住する場合の引越し費用を負担してくれたり、
引越し業者に支払う額の半額を助成してくれる制度もあります。

遠くから引っ越す人はそれだけお得に引越しができることになりますね。

とりあえず引っ越す前に調べてみないと、
たまたま道一本はさんで隣の市に引越した場合は、
「もっと早くに知っていれば!」と後悔することになりかねません。

家賃補助

過疎化に悩む地域は人が住んでいない空き家がたくさんあり、
そのまま放っておくと庭の雑草が生い茂り、
いつしか野生動物が住み着いたり、ホームレスが住み着いたり、
若者のたまり場になったりすることがあります。

防犯面でも不安があることから、
空き物件を家賃を安くしてでも入居してほしいと思っています。

岡山県備前市では、夫婦のいずれもが40歳未満の家族世帯が、
民間の賃貸住宅の家賃の上限額5万円までを、
なんと3年間にわたり支給してくれる制度があります。

最高で180万円もの助成は子育て世代にはかなり大きいですね。

他にも自治体により様々な取り組みがあります。
期間限定のサービスもありますので、
必ず市区町村の公式ホームページで確認してみてください。

就業支援

移住してきた人たちに向けた、
就業や企業の支援をする自治体もあります。

その地域の特産物や主要な産業の研修や実習での施設を設け、
働きながら技術を学べます。

鹿児島県十島村では、就業者育成奨励金という名目で、
農林水産業等に従事した日数に応じて、
単身なら1日に5,000円~7,000円以内、
家族で従事するなら1日に8,000円~10,000円以内が最大5年間交付されます。

他にも、実地研修を行った時の奨励金や、
農機具等の購入資金の費用補助や無利子貸付など、
中高年でも条件を満たせば支援が受けられるものもあります。

三重県では森びと養成講座として、
田舎に移住し積極的に林業に携わりたい40歳までの男女に向けた、
18日間にわたるプログラムを企画しています。

内容は、森林についての基礎知識、
本格的な機械を使用した実践的な実技講習、
最後の5日間でいよいよ製品づくりなどで、
18日間といっても、週末ごとの休日を利用した実施となるため、
社会人でも十分に参加可能です。

気になる受講料はなんと無料。
現地までの交通費や宿泊、食事代は各自負担ですが、
三重県、イオン株式会社、NPO法人みやがわ森選組が、
タッグを組んだこの取り組み。

今回参加できなかった人は、
次回の実施について問い合わせてみては?

参照URL:森びと養成講座 森つなぎプロジェクト2016

若年移住者暮らし奨励金

その土地が気に入って定住することにでもなったら、
諸手を挙げてウェルカムの自治体がたくさんあります。

和歌山県全体の取り組みで、
若年移住者暮らし奨励金として40歳未満の子育て世帯で、
10年以上住み続ける意志がある場合、
16歳未満の子どもがいれば最大250万円、
16歳以上でも150万円、子どものいない夫婦世帯でも150万円が支給されます。

転入奨励金

利尻昆布で有名な北海道利尻郡利尻町では、
移住し、その地区での就業が決定した家族の世帯に、
転入奨励金として100万円を支給しています。

また、その他に、利尻町漁業後継者報奨金交付事業として、
利尻漁業協同組合の正会員として5年以上の就業をする人に、
初年度50万円、以降3年目まで25万円を支給するという手厚い制度があります。

お試し制度などのフォローも充実

移住者への支援や補助制度が充実しているからといって、
よく知りもせず、文字や写真の情報だけで移住を決意するのはおすすめできません。

憧れの田舎暮らしとはいっても、見ると聞くでは大違い。
生活していく上では想定外の様々な困難が待ち受けているかもしれません。

そして夢を持って移住してきたのはいいけれど、
早々にその場を去っていく人たちが多いのも事実です。

過疎の進む自治体ではそういうケースを何件も見てきたことでしょう。
そのため、安心して納得して住んでもらうための、
お試し期間を設ける自治体が数多くあります。

体験制度とは

実際に何ヶ月か試験的に住んで生活をし、
その後移住するかどうかを判断する体験制度があります。

その際の交通費や宿泊費を負担してくれたり、
体験のための短期滞在施設を用意していたりする自治体もあります。

格安で宿泊可能なため、
長期間にわたり納得のいくまで地元の人たちとふれあいながら、
体験生活をすることができます。

こんなおいしい制度も!

沖縄県では、小中学校の給食費を無料としている自治体が5町村あります。

自然豊かで長寿の人が多い沖縄の美味しい給食が無料で食べられるなんて、
子だくさんの家庭には大助かりですね。

まとめ

自治体による移住者への大盤振る舞いを見るたびに、
そこまでしないといけない過疎化の深刻な現実が感じられます。

いきなり定住というのも決心がつきにくいかもしれません。
それでも興味があれば、田舎は総じて家賃が安いので、
ノマドワーカーなら生活の拠点を二極化することも考えられるのでは?

奥さんが定職を持ち、すぐに移動できないときには、
生活拠点を別にしている夫婦もいます。

暇なときにお互いを行き来するというライフスタイルで、
いつまでもいい関係が築けているようですよ。

子育てが一段落ついたら、自由に仕事をしながら自分の趣味を楽しめる、
そんな暮らしもいいかもしれませんね。

※上記の内容および金額はすべて執筆時(2016年9月)のものです。期間限定の内容の物もありますので、各自治体の公式ホームページでご確認ください。

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